始めに。
○貴婦人の理想と現実

（1）中世の物語（ロマンス）から得られる「優雅な理想としての貴婦人像」は、儀礼と情熱の相半ばする込み入った恋愛を経験し、チェス・鷹狩り・若い従者への恋愛術と社交術の指南・馬上槍試合の観戦、などを楽しんでいた
（2）あるいは中世後期の彩色写本（例：『いとも豪華な時祷書』）には、手の込んだ被り物をつけた背の高い優美な貴婦人たちが、馬に乗って5月の花を摘みに行ったり、永遠の夏の中で色褪せることない花の環を摘み取っている
（3）しかしこれらは多くの場合には現実ではなく「現実からの逃避」だった。中世の貴婦人たちは現代の女性と同じような感覚で『ヴェルジ城の奥方』『トリスタン物語』『アーサーの死』といった物語を、何度も何度も、聞いたり読んだりしていたようだ
（4）実生活では貴婦人たちは、ほとんどの場合にはロマンティックとはほど遠く、ひたすら退屈にのみ耐えて生きていた。そういった生活下にあった貴婦人の叫び声も残されている
（※具体的な話は省略）

現在の世の中で描かれている貴婦人は、どれもとても優雅で、贅沢で。ただ、どのお顔も作られた偽物の笑顔がほとんど。お金も、家も、食べ物も、あり溢れている生活の中でも、自分は所詮は夫の所有物。

貴婦人の理想と現実ヲ、
表現したい。

そんな思いが詰まった、
新作、ﾏﾀﾞﾓｱｾﾞﾙです。

フランスより、ウッドカービングという技術で作られたウッドパーツです。

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